SSL (Secure Sockets Layer) 定義
SSL、またはSecure Sockets Layerは、ウェブサーバーとブラウザ間で暗号化リンクを確立するための標準的なセキュリティ技術です。これは、サーバーとブラウザ間で送信されるすべてのデータがプライベートであり、安定していることを保証し、盗聴や改ざんから保護します。
主要な概念
- SSLはネットワーキングスタックのトランスポート層で動作するプロトコルであり、クライアント(ブラウザ)とサーバー(ウェブサーバー)間の通信に安全なチャネルを提供します。ネットワーク上で送信されるデータを暗号化するために暗号化アルゴリズムを使用し、不正アクセスを防ぎます。
- SSLは認証と暗号化を提供します。ウェブサーバーの身元を確認し、サーバーとブラウザ間で交換されるデータを暗号化します。この認証面は、ユーザーが意図したウェブサイトに接続しており、偽物ではないことを確認するのに役立ちます。
- SSLは公開鍵インフラストラクチャを使用して安全な接続を確立します。ウェブサーバーには復号化用のプライベートキーがあり、パブリックキーはクライアントと共有されるSSL証明書に埋め込まれています。SSL証明書は信頼された第三者の証明機関(CA)によって発行され、ウェブサイトに関する情報(ドメイン名、組織、および公開鍵など)を含んでいます。
- SSLはセッションキーに基づいて動作します。サーバーとブラウザが接続を確立すると、そのセッション中に暗号化と復号化に使用されるセッションキーを決定します。このセッションキーは、その接続に固有のものであり、そのセッションが終了すると破棄されます。
- SSLは対称暗号化方式(同じ鍵を暗号化と復号化に使用)や非対称暗号化方式(一対の鍵、公開鍵と秘密鍵を使用)など、異なるレベルの暗号化をサポートします。暗号化の選択は、セキュリティ要件とサーバーとブラウザ間の交渉によって異なります。
SSLの仕組み
SSLを備えたウェブサイトを訪問すると、次のプロセスが行われます:
1. ブラウザがウェブサーバーに安全な接続を要求します。
2. サーバーが暗号化に必要な公開鍵を含むSSL証明書のコピーを送信します。
3. ブラウザがSSL証明書を検証し、有効で信頼できるものであるか確認します。証明書が期限切れでないこと、ドメイン名が一致していること、信頼されたCAによって発行されていることを確認します。
4. 検証が完了すると、ブラウザはデータの暗号化に使用されるセッションキーを作成します。このセッションキーは非対称暗号化技術を使用してサーバーと安全に交換されます。
5. その後、ウェブサーバーとブラウザ間で暗号化された接続が確立され、データが安全に交換されます。クライアントとサーバー間で送信されるすべてのデータはセッションキーを使用して暗号化され、意図された受け取り手のみが復号化できます。
予防のヒント
安全なSSL接続を保証し機密情報を保護するために、次の予防策を考慮してください:
- 機密情報を入力するとき、ブラウザのアドレスバーに「https://」と錠前アイコンを探してください。「https://」はそのウェブサイトがSSLを使用して安全な接続を確立していることを示し、錠前アイコンは接続が暗号化されていることを示します。
- 有効なSSL証明書を持たないウェブサイトで機密情報を入力しないでください。有効なSSL証明書がない場合、接続は安全ではなく、送信される情報が傍受または改ざんされるリスクがあります。
- 最新のSSL/TLSプロトコルとセキュリティ機能をサポートするためにブラウザを定期的に更新してください。ブラウザを最新の状態に保つことは脆弱性からの保護に役立ち、SSLを使用するウェブサイトとの互換性を保証します。
関連用語
- TLS (Transport Layer Security): SSLの更新版であり、ウェブサーバーとブラウザ間で安全な接続を確立するために使用されます。TLSはSSLの後継であり、より強力な暗号化アルゴリズムとセキュリティ機能を提供します。
- SSL Certificate: ウェブサイトの身元を認証し、そのサーバーへの暗号化された接続を可能にするデジタル証明書です。SSL証明書は信頼できる証明機関(CA)によって発行され、ウェブサイトのドメイン、組織、および公開鍵に関する情報を含んでいます。
情報源:
- SSL vs. TLS: The Differences Explained
- How SSL Works
- SSL/TLS Handshake: An Overview
- Why SSL is Crucial for Your Website
- How Does SSL/TLS Work?